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Your search : [ author:金敬邁 え·董辰生] Total 60 Search Results,Processed in 0.171 second(s)
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1. 欧陽海の歌 〈第12回〉
問題はどこにあるのか?外出時間のきれる前に中隊に帰った欧陽海は、帰営の報告をすますと、本をもったまま中隊本部の会議に出席した。季節からいうと、茶油の木の実が落ちつくす頃である。その実を水利工事におわれて後山人民公社ではひろうひまがないという話から、中隊では、”軽騎隊”を編成してこの任務をひきうけることにした。国家の財産を山でくさらせることはできないし、人民をたすけて労働するのは、人民解放軍のはたす
Author: 金敬邁 え·董辰生 Year 1967 Issue 5 PDF HTML
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2. 欧陽海の歌〈第13回〉
みなもと欧陽海は服のままで寝床に横たわったが、まもなく起きあがった。同志たちが起床したころには、もう朝食の支度がととのっていたし、昼のべんとうにも烙餅が一人に二枚ずつ焼いてあった。同志たちはいそいで食事をすますと、麻袋を手に出発した。「小魏、ゆうべ約束した“二十五キロ”を忘れるなよ!」欧陽海が念をおした。「大丈夫、忘れませんよ!」その声からすると、魏武躍はもう十数歩遠ざかっているようだった。高翼中
Author: 金敬邁 え·董辰生 Year 1967 Issue 6 PDF HTML
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3. 欧陽海の歌
「隊長!」高翼中は興奮のあまり立ちあがった。「茶油の実はあなたがひろったのですから、今日の“一番”は、もらうわけにはいきません」「なぜだ?きみもひろったはずだろう」「ぼくにはその資格が……」「誰がひろってもおなじだ!」欧陽海はいそいであとをつづけた。「あした、たくさんひろえば埋めあわせがつくじやないか?それに、きみとぼくとは“相互援助”の関係にある。ぼくだってきみが『愚公、山を移す』『ベチューンを
Author: 金敬邁 え·董辰生 Year 1967 Issue 7 PDF HTML
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4. 欧陽海の歌〈第15回〉
野草公社党委員会書記の周虎山は、生産大隊の幹部たちと生産をもりあげて秋の豊作をかちとる方策を検討していた。そこへ欧陽海が大汗をかいてかけこんできた。「周書記!……ここにおられたのですか!」周虎山は急いで席を立ち、欧陽海の手をにぎりしめた。「よく帰ってきたな!きのうは、きみが去ったあとで一足ちがいに帰ってきたのだが。置き手紙は、読んだよ。今日は日でりに抗して田植えをいそぐことを相談しにきたので、会議
Author: 金敬邁え·董辰生 Year 1967 Issue 8 PDF HTML
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5. 欧陽海の歌
「ぼくの名は解放軍」大隊の党支部書記の司会で、鳳風村生産隊の貧農会は夜どおしひらかれた。欧陽嵩は自己批判をした。数名の老人と徳信じいさんが欧陽嵩にするどい批判をくわえた。そのあと、欧陽海が時事問題について話した。帝国主義と各国の反動派がいかにわれわれを敵視しているかから説きおこして、国内で自力更生の方針をとるようになってからのすばらしい情勢にまで話をもっていった。聞き手の熱心さにつりこまれてつい時
Author: 金敬邁 え·董辰生 Year 1967 Issue 9 PDF HTML
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6. 欧陽海の歌
一九四〇年、旧暦十月二十三日、湖南(フーナン)省の桂陽(クイヤン)県の山々には暗雲が低くたれこめていた。平地はまだやっと冬に入ったばかりなのに、十数軒の貧しい山村の老鴉窩(ラオヤーウオ)は、すでに真冬の寒さである。灯ともし頃になって雪が舞いだした。村の北にある石と土で造ったある小屋の中から、かすかなうめき声がもれる。この家の主婦のお産がはじまったのだ。この家の主人である四十がらみの欧陽恒文(オウヤ
Author: 金敬邁(チンチンマイ)え·董辰生(トンチエンシエン) Year 1966 Issue 5 PDF HTML
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7. 欧陽海の歌抄訳〈第2回〉
一九四九年の冬、老鴉窩(ラオヤーウオ)に天地をくつがえすような変化がおこった。それは、解放軍の部隊がこの山にやってきたので、地主の劉大斗(リユウタートウ)や匪賊の頭目たちが手下どもをつれて村から逃げだしたことである。暖かい太陽が大空にかがやき、老鴉窩をおおっていた雪もすっかり消え去った。あたりの山山も白い衣装をぬぎすて、見わたすかぎりの緑をあらわした。山の頂から見下ろすと、段々畑がかさなり、村落が
Author: 金敬邁(チンチンマイ) え·董辰生(トンチエンシエン) Year 1966 Issue 6 PDF HTML
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8. 欧陽海の歌
戦闘はよぶ新兵を満載した列車は、楽しい笑い声と歌声とともに北京(ペイチン)―広州(クワンチヨウ)鉄道を一路南へとひた走りに走ってゆく。新兵欧陽海(オウヤンハイ)は、窓ぎわに坐って、分隊長の陳永林(チエンユンリン)にあれこれとたずねた。「分隊長、おれたちは、いったいどこへむかって進んでいるんですか?」「前方さ!」「そりゃあそうです。なんというところにゆくのか、ときいているんですよ」「それは……」陳永
Author: 金敬邁(チンチンマイ) え·董辰生(トンチエンシエン) Year 1966 Issue 7 PDF HTML
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9. 欧陽海の歌
小さな猛者来陽河(ライヤンホー)のみどりの水は、岸辺の水車をとどめることなくまわしている。時はうずまく河水とともに流れ、六十年代の最初の春をむかえた。柳の芽はいまだにもえず、大地の寒さも消えていない。欧陽海(オウヤンハイ)は訓練隊で五項目に“優秀五点”という成績をあげて、中隊に帰ってきた。中隊は自分の家のようなもので、長いこといるとよそに出てみたくなるが、ひとたびそこをはなれると、心からなつかしく
Author: 金敬邁(チンチンマイ) え·董辰生(トンチエンシエン) Year 1966 Issue 10 PDF HTML
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10. 欧陽海の歌〈第7回〉
よく鳴る太鼓にも重いばちがいる省の方で民兵積極分子の代表大会がひらかれることになったので、優秀な分隊長を会議に出して民兵の代表に銃剣術の模範試合をみせるようにと、上級から第三中隊に指示があった。共産党支部委員会では、この問題を検討した。支部委員の多数が、欧陽海(オウヤンハイ)を推選した。銃剣術は中隊一だし、戦術、射撃、手榴弾投げ、体育なども、分隊長のなかで一、二を競っている。だが、いちぶの支部委員
Author: 金敬邁(チンチンマイ) え·董辰生(トンチエンシエン) Year 1966 Issue 11 PDF HTML